学習障害について1)

● 通常学級に通う児童生徒のうち、学習面で著しい困難を示すとされた児童生徒の割合4.5%2)
● 通常、小学校で授業が始まってからわかる
学習障害では、知的な遅れはないのに勉強をがんばっても学習の効果が上がらず、得意・不得意に大きなばらつきがみられます。
なお、教育方面と医学方面では、学習障害のとらえ方が異なります。

【学習障害の教育的定義と医学的定義】

学習障害の教育的定義と医学的定義
厚生労働省.  発達障害の理解~メンタルヘルスに配慮すべき人への支援~, 令和元(2019)年10月

特性:聞き取ることが難しい

● 約束などを聞き間違えたり、聞き逃したりする

特性:話すことが苦手

● うまく言葉が出ない

● 話の筋道をうまく立てられない

特性:推論が苦手

● 推論とは、「わかっていないことを、わかっていることから想像・予想すること」

    勉強では、例えば既に分かっている辺の長さから図形の高さを求めることが難しいことがある

特性:読むことが苦手

● 文章を読むのにとても時間がかかる(一字ずつ読む)

特性:読むことが苦手

● 文章題が解けないことがある

例)「10+20=30」はできるが、「リンゴが10個ありました。いちごはリンゴより10個多いです。リンゴといちごは合計何個ありますか」といった文章問題が解けないことがある。

特性:書くことが苦手

● 形の似た文字を間違える

● 文字の形や大きさをそろえることが難しい
特性:書くことが苦手

特性:算数が苦手

● 計算問題を間違える(繰り上がりなどは特に難しい)

● 図形が思い浮かばない

仕事上での困難3)

大人になっても、学習障害のせいでさまざまな困りごとが出てきます。
● マニュアルが読めない
● メモが取れない
● 報告書が書けない
● 表やグラフの意味を理解できない

学力が伸びないのは本人の努力不足ではありません

学習障害の人の場合、単に繰り返し勉強しているだけでは学力が伸びません。

まず、学習障害に早く気付くことが大切です。
そして、本人が理解できるペースで学べるよう、教材や学習方法を工夫します。
「勉強(努力)していないからだ」と責めてはいけません。責めると、二次障害につながってしまう場合があります。
学力が伸びないのは 本人の努力不足ではありません
学習障害の場合、学校等での相談・支援が重要な役割を果たします。

関連ページへのリンク


1) 厚生労働省.  発達障害の理解~メンタルヘルスに配慮すべき人への支援~, 令和元(2019)年10月

2) 文部科学省.  通常の学級に在籍する発達障害の可能性のある特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果について. 平成24(2012)年12月, p.3.

3) 広島県.  発達障害 支援ハンドブック~就労支援編~
https://www.pref.hiroshima.lg.jp/uploaded/attachment/125904.pdf [2021年3月5日アクセス]


監修(五十音順)

医療法人南風会万葉クリニック 子どものこころセンター絆 センター長 飯田 順三 先生

国立大学法人信州大学医学部 子どものこころの発達医学教室 教授 本田 秀夫 先生

社会医療法人啓仁会堺咲花病院 副院長 村上 佳津美 先生

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