神経発達症の診断までには 時間がかかることも

神経発達症の専門機関では長期間(数ヵ月)待った後に相談・受診となることもあります1)

また、子どもの場合ですが、神経発達症の疑いの時期から診断名がつくまでに平均1年7ヵ月かかった、という報告があります2)

【診断まで時間がかかる ―数年に及ぶことも―】

診断まで時間がかかる ―数年に及ぶことも―

このように時間がかかることが予想されるので、神経発達症が気になったら、相談・受診できるところへ早めにアクセスしてみましょう。

なお、神経発達症に対する支援は診断前から受けられますが、診断を受けるまでの期間は不安を感じやすくなるものです。
不安に感じたら、相談・受診機関にその気持ちを伝えましょう。
保護者自身のこころのケアが必要なときもあります。

どこを受診すればよい?

神経発達症の特性の判断や診断には専門知識が必要なので、できれば、神経発達症に詳しい医師がいる医療機関がよいでしょう。

ただ、専門医療機関の数は少なく、受診するまでに時間がかかります。

受診までに時間がかかる場合は、かかりつけ医や地域の発達相談窓口に相談してみるのもよいでしょう。
どこを受診すればよい?

子どもの神経発達症を診る診療科

● 児童精神科

● 小児精神科
● 小児神経科
● 発達(障害)外来
● 子どものこころ専門医のいるクリニック・病院
● その他、子どもの発達に詳しい小児科クリニック・病院
※「小児科」、「精神科」とだけ標榜している施設もありますので、事前に問い合わせるとよいでしょう。
お住まいの地域の子どものこころ専門医を探すときには、以下もご利用ください。
  • 一般社団法人子どものこころ専門医機構ホームページへリンクします。
かかりつけの小児科が神経発達症の診療を実施しているかどうかは、以下のようなことでわかることもあります。
● 神経発達症(発達障害)に関するポスターや冊子などが置いてある
● 医療機関のWebサイト上に「神経発達症を診察している」と記されている

大人の神経発達症を診る診療科

● 精神科

子ども・大人の神経発達症共通: 行政機関の情報から医療機関を探す方法も

各都道府県・政令市に設置されている「発達障害者支援センター」や各自治体が神経発達症の医療機関を紹介してくれることもあります。
  • 国立障害者リハビリテーションセンターホームページへリンクします。

各自治体が、神経発達症を診る医療機関リストを公表していることもあります。

本章でご紹介した科でなくても、神経発達症を診ている医療機関もあります。

診察時間は長くなることがある

相談時・受診時によく受ける質問

● これまでの生育歴

● 気になっていること
● いつから、どのように困っているか
● (これまでに検査を受けている場合)検査結果の内容 など
専門医は、神経発達症の人をよく知るために、上に示すような多くの質問をします。
質問の答えから、神経発達症の特性がわかるようになるからです。
場合によっては、1時間以上かかる神経発達症の検査・テストを受けることもあります。

【検査風景の例】

検査風景の例

診察時間が長くなることを見越して、時間に余裕をもって受診すると安心です。

“こころ”にも余裕をもって

「受診するからには、困りごとをしっかり説明したい」という気持ちになるのも自然なことです。
そのために、事前準備をしておきましょう。
準備をしておけば、“こころ”にも余裕が生まれます。
クリックすると、詳しい説明をご覧いただけます。
“こころ”にも余裕をもって

今日より明日、よりよい生活を目指して

医療機関を受診することで、支援の幅が広がり、神経発達症の人がよりよい毎日を送るきっかけになることもあります。

気になることがありましたら、受診をしてみてください。

関連ページへのリンク


1) 汐田まどか、平岩幹男.  データで読み解く発達障害(平岩幹男総編集, 岡明ほか専門編集). 東京, 中山書店, 2016, pp.178-182, 224-225.

2) 今井しのぶほか.  日本公衆衛生看護学会誌. 2018, 7(1), 3-12.


監修(五十音順)

医療法人南風会万葉クリニック 子どものこころセンター絆 センター長 飯田 順三 先生

国立大学法人信州大学医学部 子どものこころの発達医学教室 教授 本田 秀夫 先生

社会医療法人啓仁会堺咲花病院 副院長 村上 佳津美 先生

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