- はじめに
- 痛みは私たちの身体を守る大事なサイン
- こころと身体はつながっています
- 痛みのケアってどういうもの?
- あなたの言葉で伝えましょう
- 生活のリズムを大切に
- あなたらしく暮らすためのヒント
- こんなときはどうすればよいでしょう?
あなたの日常を、自分の言葉で記録することから始めてみませんか?記録することで、痛みの原因や、対処法のヒントが見つかるかもしれません。
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伝えるためにも記録する習慣を
痛みや不快感でもやもやしているとき、それをどうやってまわりの人に伝えればよいのか悩みますよね。なかなかわかってもらえないもどかしさでイライラしてしまうかもしれません。でも、あなたが状況を伝えることで、まわりの人の理解や協力が得られることもあるでしょう。
まずは不快感をどう伝えればよいのか、あなたの言葉で表すことから始めてみましょう。 -
記録してみましょう
例えば次のようなことを記録してみるのはいかがでしょうか?
① あなたの日常(体温、排便の状態、飲んでいる薬、食事などのメニュー、食べられた量や感想など)
② どんな痛みなのか?(ずっと続くのか、それとも間をあけて急におこるのか、など)
③ どのくらいつらいのか?(夜眠れない、外出できない、など、日常生活に支障がでるくらいなのか、など)
④ 何が一番つらいのか?(痛みで眠れない、食事ができない、など)
⑤ いつから感じているのか?(今朝から、一昨日から、など)
⑥ どんなときに痛むのか?(朝起きた直後、立ち上がるときなど、具体的に)
⑦ どんなときに和らぐのか?(お風呂に入って温まるとき、仕事しているとき、など)
を書き出してみましょう。 -
楽しかったことも伝えてみましょう
つらいことだけではなく、楽しかったこと、嬉しかったことなど、治療を進めていく中でのあなた自身の記録をつけるのもおすすめです。
食事の内容、毎日の活動、仕事や買い物、どんなことでもよいのです。あなたが治療を受けながらどんな日常を送っているのかを記録してみましょう。
主治医やまわりの医療者はあなたの普段の生活を知りません。家族と一緒に住んでいるのか、どんな食生活をしているのかなど記録をとおして、あなたの日常生活の様子が詳しく伝われば、何を大切に毎日を過ごしているのかなど、あなたのことをより理解してもらえるようになるでしょう。あなたの生活の質を改善するヒントが新たに生まれてくるかもしれません。
鎮痛剤を処方されても痛みが軽減されるまでには時間がかかることもあります。そんなときには、夜ぐっすり眠れるようになること、家族と一緒に外食することなど、あなたなりの小さな目標を立ててみませんか?
あせることなく毎日を記録していくことで、日々の小さな変化にも、より気がつきやすくなるでしょう。 -
記録ができるアプリの活用もおすすめです
スマートフォンやパソコンに慣れてしまうと、手書きで記録するという作業がおっくうに感じるかもしれません。最近では自分の体調や痛みを定期的に記録するスマートフォン用のアプリなども開発されています。メモをとるのがめんどうという方は一度試してみてはいかがでしょう?
様式にこだわらずに、あなたが一番楽だと思う方法で、記録していきましょう。