- はじめに
- 痛みは私たちの身体を守る大事なサイン
- こころと身体はつながっています
- 痛みのケアってどういうもの?
- あなたの言葉で伝えましょう
- 生活のリズムを大切に
- あなたらしく暮らすためのヒント
- こんなときはどうすればよいでしょう?
痛みを伝えたくても、どう表現してよいかわからずに、結局はがまんしてしまった・・・なんて経験はありませんか?
『痛み』は私たちを守るための大事なサイン。がまんせずに伝え、適切な対処法を見つけましょう。
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痛みってなんだろう?
ずきずき痛む、うずくような痛み、ヒリヒリする痛み、など表現が違っても私たちはいろいろな痛みや不快感を経験しています。
私たちの身体に生じる不快感、不調は、全身にあるセンサーが感じ取って、それぞれ感覚神経の伝導路を通って脳に信号を送ります。
それによって私たちは身体におこっている不調に気づくわけです。 -
身体を守るサイン
『痛みなんてない方がいい!』と思うかもしれません。でも実は私たちの身体を守る上でとても大切な機能でもあるのです。
自分が感じている違和感がどこから、何が原因で生じているのかわからないこともありますよね。痛みや不快な症状があるときは、一人で悩まず、主治医や看護師など医療者に相談しながら原因を調べてもらい、適切な治療を受けることが大切です。
まずは「何となく痛い気がする」「このあたりがもやもやする」など、あなたが主治医に伝えることから始まります。 -
もやもやをがまんしていませんか?
がんの治療においても、がんそのものから生じる痛み以外に上記のイラストで示すように、いろいろな痛みや不快感が伴うことがあります。そのような感覚は人それぞれなので、まわりの人から「気のせいだよ」とわかってもらえないこともあるでしょう。ただ、あなたが今感じている、その『もやもや』こそが、まさに身体のセンサーが受けとった信号なのです。感じているもやもや感や違和感を周囲の人にうまく伝えるのは意外と難しいものです。
それゆえに、何となく「これくらいはみんながまんしてるのかな…」と伝えそびれてしまう方もいるのではないでしょうか?
しかし、がまんは禁物です。もやもや感を自分なりの言葉でまわりにうまく伝えていくことで、痛みに対処する方法が見つかりやすくなります。