- はじめに
- 痛みは私たちの身体を守る大事なサイン
- こころと身体はつながっています
- 痛みのケアってどういうもの?
- あなたの言葉で伝えましょう
- 生活のリズムを大切に
- あなたらしく暮らすためのヒント
- こんなときはどうすればよいでしょう?
こころや身体のケアは、治療を進めていく上でも大切です。がまんしないで、ケアの専門家をたよりましょう。あなたの悩みや願いを伝えることが、痛みのケアにもつながります。
-
必要な時に必要なケアを
こころや身体のケアは治療がスタートした時から、治療を進めていきます。治療に苦痛はつきもの、仕方ないこととあきらめる必要はありません。こころと身体のケアはあなたやあなたのご家族が普段と変わらない生活を送れるように支援するケアなのです。必要な時に必要なケアを受けることが大切です。
-
あなたをチームで支えます
あなたのまわりには、チームとしてあなたを支える専門家がいます。痛みのケアを専門とする医師は身体の痛みへの対処、そして不安な気持ちに寄り添うことを専門とする医師です。あなたの現在の治療状況、使っているお薬など、いろいろな側面から判断してつらい症状を割り出し、ケアする方法を考えていきます。こうした専門医、主治医や看護師以外にも、臨床心理士・社会福祉士・栄養士・薬剤師・作業療法士・理学療法士をはじめ、歯科や心療内科・精神科といった他科の医療者たちも連携してあなたを支えていきます。
不快な症状があったら、がまんすることなく頼りましょう。例えば栄養士に「ご飯が食べられない」「飲み込みがつらい」とできないことやつらいことを伝えたり、チームの誰かに「犬の散歩に行きたい」「家族で旅行がしたい」などやりたいことも伝えてみましょう。チームがあなたの悩みや願いを共有することで、解決方法や願いが叶えられるようアドバイスしてくれるでしょう。-
薬剤師
お薬で気になる
ことは何でも
聞いて下さい -
歯科医
口の中を
いつも清潔に
保ちましょう -
社会福祉士
困りごとは
何でも相談して
ください -
理学療法士
作業療法士じょくそう予防に
身体を動かす
お手伝いします -
栄養士
おいしく
食べられるように
サポートします -
臨床心理士
こころが
つらい時は頼って
ください
-
-
アドバンス・ケア・プランニングとは?
ACP(Advance Care Planning:アドバンス ケア プランニング)という言葉を耳にしたことはありませんか?医療現場を中心に患者さんが望む治療のあり方、生き方を尊重しようという動きです。あなたがこれからの治療をどう考えているのか、何を優先させたいのか、などを家族や医療者と一緒に考えていくためのものです。
『仕事が大好きだから会社に行って仕事を続けたい』という願いが強い方、『大切なペットと家にいて治療を受けたい』と自宅での治療を選ぶ方、人それぞれその想いは異なります。また治療が進むにつれてあなたの想いも変わってくるかもしれません。ACPは一回きりのものではなく、あなたの想いに沿いながら作成されるものです。あなたが何を大切にしたいのか、どういう治療を望んでいるのかを家族や医療者と一緒に考えて想いを共有していきませんか?