医師に腰痛での困りごとを伝えましょう!
ライフスタイル例
腰痛での困りごとや腰痛があってもしたいことは、人それぞれ。
つまり、解決したいこと・目指すことも人それぞれです。
困りごとをメモにまとめておくと、医師の前で緊張しても
「これができるようにしたい」と伝えやすくなります。
また、医師から説明を受けたときにメモを取るのもお勧めです。
習田先生コメント
最近の腰痛診療では、「痛いために、どんな困りごとがあるのか?」を伺い、それを解決するための方策を患者さんと一緒に考えていくことが多くなっています。
医師も、腰痛のせいで起きている困りごとを知りたいのです。
どのように痛むのか、あわせて伝えましょう!
痛みを伝える4か条1,2)
いつから腰痛になって、どのくらい続いている?
どのような場面・姿勢で痛くなる?(例:5分歩くと痛くなる)
どのような性質の痛みか?(例:ズキズキする、重だるい)
腰以外にも症状があるか?(例:下半身がしびれる)
1, 2)を参考に、習田武史先生ご監修のもと作成
医療機関での腰痛治療
腰痛の原因に合わせた治療が行われます3)。
ご自身に合った治療を、医師や医療従事者と相談して決めていきます。
主な治療方法
(腰痛診療ガイドライン2019の推奨)3)
「行うことを強く推奨する」治療
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運動療法
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エクササイズなどで痛みや生活の質(QOL)を改善させる
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薬物療法
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薬を用いて、痛みを軽くしたり機能を改善させたりする
「行うことを弱く推奨する」治療
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患者教育・認知行動療法
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腰痛について詳しく知ってもらったり、認知に働きかけて気持ちを楽にしたりすることで腰痛を改善させる
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インターベンション治療
(神経ブロックなど) -
麻酔薬などで神経の働きを止める治療などで、腰痛を軽減させる
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手術療法(脊椎固定術)
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脊椎が不安定な場合、ボルトなどを用いて脊椎の安定を図り、腰痛を改善させる
「明確な推奨ができない」治療
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物理・装具療法
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牽引療法、超音波療法、温熱療法、腰椎サポートなど
(有用な治療もあるが、高レベル研究が少ない)
※それぞれの患者さんに対して、医師が最適と判断した治療が行われます。
習田先生コメント
医療機関では、さまざまな治療を行うことが可能です。また、医師だけではなく看護師や理学療法士、臨床心理士などとチームで痛みの管理を行っている医療機関もあります。
心配なことがあれば、受診することもご検討ください。
1)菊地臣一監修. 明解!あなたの処方箋 最新版 本気で治したい人の腰痛. 2013, 東京, 学研プラス. pp.20-21. 2)伊藤達雄. 名医の図解 腰痛を治す生活読本. 2007, 東京, 主婦と生活社. pp.48-49, 60-61. 3)日本整形外科学会, 日本腰痛学会監修. 日本整形外科学会診療ガイドライン委員会, 腰痛診療ガイドライン策定委員会. 腰痛診療ガイドライン2019 改訂第2版, 2019, 東京, 南江堂. pp.34-72.