がんのつらさ ~つらさ聴いてつたえて~

がんの痛み治療法について -WHO方式がん疼痛治療法-がんの痛み治療法について -WHO方式がん疼痛治療法-

トップがんの痛みをとる治療がんの痛み治療法について -WHO方式がん疼痛治療法-

がんの痛み治療法について -WHO方式がん疼痛治療法-

がんの痛み治療法について -WHO方式がん疼痛治療法-

WHO方式がん疼痛治療とは

1986年に発表された「WHO方式がん疼痛治療法」は、「がんの痛み治療」として世界中で実践されていて、多くのがん患者さんを痛みから解放することに貢献しています。

がん患者さんに対する痛み治療のあり方

この治療法が提唱される以前の考え方は、がんそのものの治療が効果を上げなくなった末期に「痛みの治療」を行うというものでしたが(図1)、WHOは、がんと診断されたそのときから、がんそのものの治療と並行して必要に応じた痛みの治療を行うよう提唱しています(図2)。

具体的な治療法について
-WHOがん疼痛ガイドライン-

がん疼痛治療の基本原則
がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン2020年版において、がん疼痛治療概要の1つとしてWHOがん疼痛ガイドラインを選択しています。そのガイドラインの基本原則では、疼痛治療の目標を以下のように掲げています。
疼痛治療の目標
患者にとって許容可能な生活の質を維持できるレベルまで痛みを軽減する。

鎮痛薬の使い方は4つの基本原則があります

  1. 1.できる限り飲み薬で治療する
    飲み薬以外の投与方法に対する不快感、不便さ及び高い費用を回避するために可能な限り飲み薬で治療します。飲み薬を飲むことができなくなった場合には、貼付剤あるいは坐剤や注射剤を使います。
  2. 2.時刻を決めて規則正しく使う
    痛みが出たときに鎮痛薬を使用するという方法では、いつまで経っても痛みから解放されることはできません。鎮痛薬の効果が切れる1時間前に次回分を服用するという「時刻を決めた規則正しい服用」が大切です。
    他の薬と一緒に、服用時刻が日によってバラバラな食後に服用してはいけません。
    必ず毎日決められた時間に服用しましょう。
    これも「WHO方式がん疼痛治療法」の最も大切なことの一つです。
  3. 3.患者さんごとにマネジメントを行う
    患者さん個々の痛みのマネジメントは、痛みの種類、痛みの場所、最適な治療の決定について、注意深く評価することが必要です。適切な投与量とは、その患者が許容できるレベルまで痛みがとれる量です。
  4. 4.1から3をふまえたうえで、細かな点に配慮する
    理想的には、患者さんとそのご家族が使用できるように、薬品の名前、使用理由、投与量、投与間隔を含め鎮痛薬のレジメンを文字に書き出すことです。
    それぞれの薬の副作用について、患者さんに注意するように指導します。
    患者さんの介護にあたるご家族の方が、患者さんの悩みを積極的に聞いてみることも大切です。

推奨されている鎮痛薬の使い方

導入
迅速、効果的かつ安全な疼痛管理を達成するために、臨床的評価及び痛みの重症度に応じて、以下の薬剤を単独でまたは組み合わせて使用します。(強い推奨、質の低いエビデンス)
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、アセトアミノフェン、オピオイド
維持療法
[オピオイドの種類と選択]
効果的かつ安全な(鎮痛)疼痛管理を維持するために、臨床的疼痛評価及び痛みの強さに応じて、どのオピオイドが選択されてもよいとされています。(強い推奨、質の低いエビデンス)
[オピオイドの投与経路]
経口または経皮投与が不可能である場合、患者にとって痛みが少ない皮下投与が筋肉内投与より優先されます。
オピオイドの中止
患者さんにオピオイドへの身体的依存がありオピオイドを中止する場合、退薬症状を回避するために徐々に減量すべきです。

WHO guidelines for the pharmacological and radiotherapeutic management of cancer pain in adults and adolescents. Geneva: World Health Organization; 2018.